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デュプイトラン拘縮とは(整形外科)

デュプイトラン拘縮とは

 手のひらの皮膚の下には手掌腱膜という薄い線維性の膜があります。手掌腱膜が肥厚、線維化し、収縮することによって指がしだいに曲がってくる病気です。50代以降の男性に多く、環指、小指に好発します。手のひらに数珠状の固いしこりを触れます(図1)。通常痛みはありません。指が曲がってきて伸ばせなくなるので、拍手が出来ない、手袋をはめにくい、洗顔時に鼻や目を突いてしまう、などの症状があらわれます。白人に多く、日本人での発生は比較的少なく、人種差があります。糖尿病の患者さんはデュプイトラン拘縮になりやすい傾向があります。

治療法

 有効な内服薬はありません。指を伸ばすなどのリハビリテーションを行っても効果はほとんどありません。治療には手術で治す方法と、切らずに注射で治す新しい方法があります。

手術治療

 指が曲がって、日常生活に支障が出てくるようであれば、治療が必要です。特に指の第2関節が曲がってきたら早めに治療した方が良いでしょう。皮膚を切開して、厚く線維化した手掌腱膜を切除して、指を伸ばします。その際、大切な神経・血管を損傷しないように慎重に手術を進める必要があります(図2)。
十分な訓練を受けた手外科専門医(日本手外科学会 http://www.jssh.or.jp/ippan/index.html)が行なうべき手術です。手術後にはリハビリが必要です。

薬指が曲がった手のひらの写真
図1:薬指が曲がり、手のひらに数珠状の固いしこり(矢印)を触れます。
手のひらの写真
図2:手術後、指はすぐに伸ばせるようになりました。

 デュプイトラン拘縮でお困りの患者さん、またはデュプイトラン拘縮ではないかと疑っている方は、当院を受診してご相談ください。
よくある質問【受診について】

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